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マーケティングの重要ファクターになる「クリエイティブ・エクセレンス」とは?

クリエイティブは、マーケティングにおける重要役割を担う(担っている)ことは疑いようがありません。 そして、この傾向は今後10年でより強まる、と考えています。その概念を一言で表すワードとして、弊社では「クリエイティブ・エクセレンス」というワードを意識しております。

(1) 「クリエイティブ・エクセレンス」とは
「クリエイティブ・エクセレンス」は造語です。現状、正式な用語として一般的に使われている用語ではないと認識しております。このワードはご想像いただいた方も多いかもしれませんが、「オペレーショナル・エクセレンス」という言葉からインスピレーションを受け使用しています。

「オペレーショナル・エクセレンス」

(Wikipediaより)
オペレーショナル・エクセレンスは、オペレーション力、すなわち現場力が卓越し、競争上の優位性にまで高められている状態のことを指し、企業の競争力の源泉の重要な要素となる。高効率、高生産性の実現の鍵となる要素であり、過去の景気後退期においても企業の力強い回復を支えてきたことが分かっている。

つまり、オペレーショナル・エクセレンスは図にまとめると以下の通りです。

では、「クリエイティブ・エクセレンス」は、というと、この「オペレーション力」を「クリエイティブ力」に置き換えたものと考えております。

この図の通り、企業においてクリエイティブ力が「競争上の優位性」になっている状態を「クリエイティブ・エクセレンス」と定義します。

(2) なぜ、「クリエイティブ・エクセレンス」が重要になると考えるのか

< クリエイティブ = 企業(商品・サービス)の顔 > 

クリエイティブは企業にとって、最も購買者・消費者と接するコンタクト・フェイス(接点を持つ、企業の顔とも呼べる存在)と言えることは納得いただけるでしょうか?

 商品のパッケージ、Webサイトのデザイン、広告など、マーケティングにおいて、企業のUSP(ユニーク・セリング・ポイント)を明確に表す存在が「クリエイティブ」なのです。

< ニーズやウォンツが多様化し、商品の機能差が極度に小さい消費社会 >

 現代の日本社会は、モノが溢れ、情報が溢れ、人々のニーズやウォンツ(欲求)は多様化しています。一昔前は、10代の女性といったセグメントで一括りにできていたものが、現代ではどんどん難しくなっています。

 売れる商品には、提供する企業も群がり、もはや消費者としてその違いがわからないようなわずかな違いによる商品が店頭に並んでいます。例えば、私はビールが好きで好んで缶ビールを買いますが、なぜかいつも、とあるブランドの商品を買います。しかし、誰かが違うブランドのビールを買ってくれた場合も、その消費している瞬間に、ベネフィットの差はもうゼロといっても過言ではありません。

 その中で「共感」が消費者からの支持を得る1つの重要な手段であることは間違いありません。つまり、「機能」が全く同じである商品でも、売れる/売れないの差が出てしまうのです。

< インターネット広告の全盛期時代に >

 電通「日本の広告費」の2019年版が発表されました。ついにインターネット広告費がテレビメディア広告費を抜きました。

引用元: 電通「日本の広告費」の2019年版
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2020/0311-010027.html

 なぜインターネット広告が伸びた理由などは、いろんな側面から推察できますが、今回はどのような対処が必要であるか、そこに迫る脅威について、少し考えてみたいと思います。

< インターネット広告の特性と考えるべき対応 >

 まず、インターネット広告の特徴としては掲載面の多さです。あらゆるターゲット別、あらゆる種類のサイト(SNS、ニュースサイト、ブログなど)に掲載されますし、消費者と接する時間帯、地域、デバイスなどを考えると多種多様なコンタクト・フェイスを求められることになります。ここに最適なコストで、最適なクリエイティブをどう仕掛けられるか、ここの戦略性が求められます。

 また、インターネット広告は24h365日出稿でき、ほぼリアルタイムで効果を把握することが可能です。しかし、上述の通り、多種多様なクリエイティブを管理し、戦略的に仕掛けができている企業はまだまだ少ないと思われます。

< 構造的に、企業サイドに重要なナレッジがたまらなくなる仕組み >

 この状況から、日本での3大広告プラットフォームと言える、Google・Yahoo・Facebookでは機械学習を駆使して、クリエイティブの最適化配信が用意されています。

 しかし、この状況は日本の企業にとってはかなり危険な情報です。機械学習による配信は学習データを返してくれません。これはどういうことを意味するでしょうか?

 つまりは顧客にUSPを見せなければならない「企業・商品・サービスの顔」が、どのようにすれば良い顔になるか、何が悪化をさせるのか、どのターゲットに何が効くのか、そういった現代のマーケティング社会で重要なデータを、プラットフォーマーだけが握れる状態になってしまうのです。

< クリエイティブ・エクセレンスな企業が、飛び抜ける >

 ここで、この状況に歯止めをかけ「クリエイティブ」を科学して卓越させ、「クリエイティブ・エクセレンス」を体現できる企業が競合企業を圧倒する可能性が出てくると言えるのです。

 3年前に、シスコシステムズ社から、衝撃的な予測を出していました。

「3年で破壊が起こりトップ企業の4割は淘汰される」、シスコが大胆予測

https://xtech.nikkei.com/it/atcl/news/17/060201573/

 この予測からすると破壊が起こるのは今年であると読むこともできます。この割合・規模で起こるかどうか(起きているかどうか)はまだまだ不透明ですが(コロナウイルスという異なる脅威も出現していますし)、多くの企業がこれから岐路に立たされ、逆に言うとトップを取るチャンスを与えられることにな流のではないでしょうか。

< 貴社においての「クリエイティブ・エクセレンス」を考えてみませんか? >

 「クリエイティブ・エクセレンス」という表現をすると、どこかインパクトが小さいように思われる方もいるかもしれません。しかし、クリエイティブは記載した通り「企業の顔」です。つまり、ユーザー体験(ユーザーエクスペリエンス、UX)を卓越するためのキードライバーになるのです。ユーザーにおもてなしをし、選択をしてもらうための全てのアウトプットは「クリエイティブ」として存在することになるのです。

 もし、クリエイティブの定量データが溜められない、ナレッジが残らない仕組みである場合、この先、商品のデザイン・企画ですらプラットフォーマーが持つデータに勝てなくなるとしたら、相当な脅威と言えないでしょうか?

 ぜひ、この機会に「クリエイティブ・エクセレンス」について、その必要性や自社としてどう組み立てていくのか、ナレッジはどう残していくのか、考えられてみてはいかがでしょうか。

 弊社ではそのような新しい挑戦をされようとする企業様に向けて、微力ながらそのR&D(研究・開発)をお手伝いすることが可能と考えています。

 ぜひ、少しでもご興味があれば、info@effort-science.co.jp までお問い合わせください。

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「クリエイティブ・リスニング」のすすめ

本日は、広告クリエイティブ(テキストやバナーや動画)が果たしている役割について、考えてみます。

その前に、もっと大きな概念である「マーケティング」とは、というところから詰めていきたいと思います。クリエイティブの重要性を説明するために欠かせない理解ですので、少しお付き合いください。

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[検証しました] 広告に「読みやすさ」は必要なのでしょうか?

こんにちは。アドサイクル 運営事務局です。

いきなりですが、ユーザーが広告に接する機会は1日に3000件にも及ぶそうです。
その中で好奇心を高め、行動を喚起するというのは、簡単なことではなさそうですね。

(1) 広告クリエイティブに置ける”言葉(フレーズ)”の役割

一般的には、広告というとテレビCMを思い浮かべる人が多いかもしれません。
その場合、絵と動きと音を利用し、最大限の好奇心を掻き立てるものを広告の要素として思い浮かべると思います。

印象や気づきを与えるという意味で、それらの効果は絶大ですし、当然工夫して利用すべきものです。インターネット広告でも、バナー広告、動画広告は近年より注目を集めています。

では、ここで“言葉”の重要性はどれくらいあるでしょうか?

もちろん、対象の商品やサービスによりますが、非常に重要な要素を占めていると考えます。
消費者は行動する理由を欲しています。「なぜ、それを買うべきなのか。」「なぜ、私が。」これに、広告は答えなければなりません。

これを最も効果的に伝えるのが、”言葉(フレーズ)”です。
ですから、“言葉(フレーズ)”は広告において非常に重要な役割を担っていると考えています。

(2) “読みやすさ”は、広告の反応率に影響するか?

さて、ここで、1つの検証課題を考えました。

検証課題:「読みやすさ」は、どこまで広告の反応に影響するのでしょうか?

そもそも、日本語の読みやすさを判定する、ことが可能かということからお話ししましょう。英語においては、この研究がかなり進んでいるようです。

「ウェブセールスコピーの法則」のなかで、著者マリア・ヴェローソはこのリーダビリティについて触れています。この書籍はタイトルの文字通り、ウェブに置けるセールスコピーをかなり詳細に解説した書籍になっています。

その中で、やはり読みやすさは重要な一つの指標と考えられているということです。
英文では、一文あたり語数、センテンス数、含まれる単語の音節数などを使用して読みやすさを判定しているようです。
参考:http://someya-net.com/wlc/readability.html

では日本語で考えてみましょう。言語が全く違うので、そのまま適用というわけには行きません。中でも英語と日本語で決定的に違うことがあります。
・スペースがない(つまり単語の開始と終わりを文字の繋がりによって識別してもらう必要がある)
・漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベットと文字種が多い

これらのことを受けて、東京大学の建石氏が発表されている論文があります。

参考:日本文の読みやすさの評価式

かなり省略していうと、
「同じ種類の文字連の長さと、そのバランスによって、読みやすさを判定できる」という理論です。詳しくは上記リンクから論文をダウンロードしてお読みください。

この他にも、この論文を受けてさらに良く分析できる研究などが発表されていますが、
この論文の素晴らしいところは、発表当時(1988年)のコンピュータの処理能力などが考慮されているようで、複雑な指標を使わず、読みやすさを計算する工夫がなされているところです。

私も、この課題を研究するにあたり、語彙の難しさなどや文章構成などを利用しないということが、想像と異なっており、少し驚きました。

具体的に見てみましょう。次のAとBではどちらが読みやすいでしょうか?

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いかがでしょうか?

上記論文の公式を適用して計算すると、↓↓

Aは、Score=39
Bは、Score=95


です。(高い方が読みやすい)

どうでしょう、そこそこ確からしい数字と考えられないでしょうか?

(3) 検証してみました

GoogleやYahoo!Japanなどの検索広告は、文字情報だけのテキスト広告です。
このスコアを使って、約1万件の広告の読みやすさスコアを測定し、相関分析をしてみました。(クリックが10以上あるもののみが対象としています。)
業種、企業など多様な中からデータを取得しており、主に検索で使われている広告になります。

各広告のリーダビリティ・スコアと所属する広告グループの平均CTRに対して上昇スコアを与えているかどうか、を分析したのです。

結果は、-0.081「相関なし」でした。残念!

ちなみに、これは影響しないことがわかったわけではありません。
今回は、ただ影響することが見つけられなかっただけです。

しかし、Web上で広告(に限らず)を提供していくにあたり、読みやすさを意識することは重要であることに変わりはないかと思います。

例えば、読みにくくてもクリックしてくれたとして、ユーザーの印象はどうでしょうか?CVRに影響しないと言えるでしょうか?

Web上でお客様に情報を提供していく上で、こういった配慮はとても重要なのではないでしょうか。

これらの指標を計算するツールを作成しましたので、ぜひ皆さんも試してみてください。
日本語読みやすさ検定ツール
※2018年9月以降、アクセスがなければ削除する可能性がありますのでご留意くださいませ。

アドサイクルでもこれらの指標を使って、より良い広告の作成に使えないか、研究を進めてまいります。もし、分析したいデータがある、一緒に検証したいとお考えの企業様がいらっしゃいましたら、ぜひ、こちらまでご連絡くださいませ。

※ちなみに、本日のブログの読みやすさは、67.2でした。

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2018年5月25日、アドテクとユーザーが和解を始める!?

いえ、別に喧嘩しているわけではありません

私は、10年以上Web広告の界隈でお世話になっています。
後半は特にアドテク(Ad Technology)漬けです。

とても好きな世界ですが、
こんなことをよく耳にする方も多いかもしれません。

「広告は嫌われている」論

「広告があったら無視します。」
「広告があったらスキップして見向きもしません。」

そんな悲しいことを言われる現実があるのです。

もちろん、その理由がわからないわけではありません。
よくわからない広告に追いかけ回されたりすると、そんな気持ちにもなりますよね。わかるんです。

ただ、広告業界の人の多くはその仕組みがよくわかっているので、過度に恐れないし、過度に軽視しない、という耐性はあるのかもしれません。でも、本当に良い役割を担っていることも多いのです。

アドテク界隈の自分たちが必死でやってきたことは、企業とユーザーを如何にスムーズに結びつけるか、です。

ユーザーはより良い商品・サービスと出会うことで、より幸せになる。
企業は、より幸せになりやすいユーザーと出会うことで、成長できる。

本気でそんなことを信じてやっているのです。

もちろん、成果を追い続けた時に、悪い面が出てしまうことも事実です。
なぜ、あんな広告に追いかけ回されるのでしょう?

でも、それは、実は簡単です。
そのほうが成果がいいからなんです、フリークエンシーといって、一定回数を一人のユーザーに見せ続けた時にようやく動いてもらえることがあるからです。もちろん、限度はありますが。

みなさんは、ユーザーの目線で見ると毎日目にしている広告が、ある日突然、自分に語りかけてきてるような感覚になることないでしょうか?
例えば、いつも乗る電車でいつもあるビールの広告。みているのに、何も考えず、何も話題にせず、過ごして数日過ぎた頃、仕事のプロジェクトが終わりに近づいて、「打ち上げ」という言葉が出そうな時にその全く同じ広告に接すると、、、。(省略)

というやつです。

これ、見る側は気づいてないけど、実際に起きている。だから、フリークエンシーを高めるんですね。
その際に、分析、配信で超活用するのがCookieなんです。(もちろんそれだけではないですが)

Cookieがあるから、分析でき、学習でき、よりよくできる、と言っても過言ではないというか、それを追い求めてしまっているだけなのです。

■2018年5月25日は、アドテクとユーザーの和解の日!?

ここまで、ご説明してきたようにCookieは広告業界にとっては、ガソリンのようなものである一方で、ユーザーにとっては煙たいもの、なんか追われているようで、監視されているようで、というものだったのです。

そこで、出てきたのがGDPRです。

これは、「EU一般データ保護規則」といって、ざっくりいうと、EU圏内でCookieデータとかを勝手に取ったりしたら、多額の罰金が課されるかもしれないという制度です。

これが、なんと 2018年5月25日から施行(適用)されるのです。
私は、10年ほどWeb広告系に関わってきまして、まだ向こう岸ではありますが、とんでもなく大きな影響を予感させるニュースです。

まだEU圏でのサービスがなければ、日本企業には直接は関係ないのかもしれません。私も初めて聞いた時は、正直、少し過度(やりすぎ)な制度だと思ってしまっていました。(今となっては恥ずかしながら、です。)

でも、よく考えるとユーザーにとっては、当たり前に必要なことではないかと(今までがおかしかっただけではないかと)気づいたのです。
そのきっかけの1つがこちらの記事でした。詳しくみたい方は読んでみてください。

つまり、対岸と思って軽く考えるなよ、ということで、その通りだと思いました。

GDPRに適用させるということは、「どんなCookieデータをどういう目的で使っていて、安全な場所に保存しています。要望があればいつでも開示するし、いつでも削除します。」ということです。

本当に純粋にユーザーのためを想ってCookieを使っている企業もものすごく多くあるのです。
「だったら開示しろよ」(ユーザー)「わかりました!!」(企業、アドテク)。というのは当然のことではないかと想ったわけです。

ちなみに、上記記事の中で以下のサイトを見つけました。普通「お問い合わせ」とかのメニューが、なんと「SAY HELLO」。 しかも、「私たちはあなたからの連絡が欲しいです」と。

https://www.civicuk.com/contact

このスタンスって、すごく重要だと思うのです。
ユーザーのことを考え、ユーザーの目線・気持ちで対話しようとすること。

だから、このEUのGDPRは例えるなら、
『喧嘩してるわけでもないしお互い、いろんな側面で仲の良いところもあるんだけど、なんかちょっとこじれている時がある2人の生徒(アドテクとユーザー)』をみかねて、『先生(行政)』が「もう、じゃあこうしましょう」という構図に見えたのです。「仲良くしようよ、もうお互い大人なんだから」という。

ということで、和解の日なのかな、と。

■そこで、ツールを作ってみた、というか作ってしまった・・・

こんなことを

ふと考えて、
少し反省して、
Consent Managerと言われる許可を取るオーバーレイ表示のものが有償なんだと知って(驚いて)、
気がついたら、作ってしまいました。

でも、ただ表示するだけだと、面白くないので・・・Google TagManagerと連携してみました。

せっかくなので、Google Tag Managerと連携して、許可した人にだけGoogle Analyticsタグを配信したり、リタゲタグを読み込ませたりをとても簡単にできるようにしてみたのです。
*少し外れますが、少し応用すると、サイト内のアンケート結果に応じてタグの出しわけにも使えます・・・。この発想がこじらせる原因なわけでもありますが。

もちろん、他のタグマネツールでも使えると思います。GTMは、たまたまです。
連携といっても、DataLayerにプッシュするところだけなので2、3行しか依存してません。
もちろん、タグマネジメントツールなしでも使えます。

■ツールは、MITライセンスで無償開放です!多くの人に使われると嬉しいです。
ただ、勢いで作ったはいいけど、誰が使うか考えてなかったのです。そもそもEU関係ないしと思っている企業が大半かもしれません。
そこで、その不安をとりあえずGitHubにあげ、Qiitaに上げて気持ちを鎮めることにしました。

▼ツールはこちらから
https://github.com/esikm/PolicyBannerWithGTM

あまり汚いソースコード見せるのは好きではないですが(あと下手な英語も)、今回は良いかな、と。

MITライセンスなので無償・商用利用可能、改変可能です、どんどん使ってください。必要そうな人がいたらお伝えしてみてください。

*参考:MITライセンスとは

よりユーザーから理解を得るための企業の取り組みのひとつとして、こういう和解の対話が、日本でも広まると良いと思います。

また、日本企業がこの個人情報データ保護の面で遅れているといわれているのも、悔しいですし、微力ながら、その状況を改善することに繋がると良いな、と。

5.25に迫っているので、とりあえず間に合わせで使って捨ててもらえれば十分です。

必要としている人がいると嬉しいです。

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アドサイクルのスローガンとその開発思想について





(1)アドサイクルのスローガン
アドサイクルは、「マーケター*の右腕、かつ、補助脳へ」をスローガンに開発を続けています。


*本ブログでは、デジタルを中心としたマーケティング、広告施策を行う方を、運用者ではなく、敢えて「マーケター」と表現しています。少々違和感があるかもしれませんが、弊社では将来すべての運用者がマーケターと呼ばれる世界を理想としているためです。


その背景としては、現在の煩雑な運用業務の中で、優秀なマーケターが100%の力を発揮できていない、と考えており、それが100%に近く、または超えるためのサポートとしての役割を担いたいという想いがあります。

日々、広告運用を行っている方の多くにはご賛同頂けるのではないかと思いますが、やるべき(やった方がいい)と考えていることの多くが実践できていないのが現状です。

従って多くのマーケターの方々は「アクションの質を維持し、実施数を増やすこと」さえできれば、成果を数%あげる自信をお持ちなのではないでしょうか?(もちろんアカウントの状況にもよりますが)

しかし、この実施はオペレーション量の高い壁によって簡単に乗り越えられるものではありません。つまり、一定ラインを超えると運用のコストパフォーマンスが非常に悪くなります。

アドサイクルは、この部分をサポートするツールです。

このオペレーションの高い壁を崩すことができれば、
単に楽になるだけではありません。以下のようなことが実現します。

・当然、成果が上がる!上司やお客様に喜ばれる!
・運用者、マーケターとして信頼される!評価が上がる!
・会社として競争力が上がる!一緒に成長できる!
・作業ではなく、マーケティングに頭と手を使える!
 -> とても楽しくなる!

最後の「
とても楽しくなる!」が最も重要だと思います。もちろん、成果が上がることも評価されることも重要ですが、楽しさは、未知の課題を次々と解決していくためのマーケターにとってのガソリンや潤滑油になるからです。また、さらに成長するためになくてはならないものです。

(2)AI進化の世界の中でもマーケターは重要な役割を担う!
もう一方で、この手のツールを聞いた際に「マーケターが不用になるツール」を期待いただく場合があります。「すべて自動化してほしい」というご期待です。しかし残念ながら、この点では現時点のアドサイクルはご期待にお応えすることは難しいです。



ただ、急速に進化する人工知能(AI)の文脈で、マーケターの仕事を代わりにやってくれるのではないかという議論も聞こえてきます。
この点で、必ずしもそうはならない(簡単ではない)と考えています。


<AI広告作成の課題を考えてみる>
例えば、広告クリエイティブを人工知能がゼロから考えるということが実現したという前提で考えてみましょう。仮に商品の形状や機能や特徴の情報を与えれば、素晴らしいクリエイティブを出してくれるようになったとします。

そうすると、そのような自動生成された広告で巷は溢れかえります。これって消費者にとってはどうなのでしょうか?

最悪なケースでは、商品の機能を超えたところで、目障りな空中戦(つまり、機能の良し悪しではなく、単に目を引いて現有機能以上によく見せてしまうことがどんどん起きてしまう現象)が起きていることになってしまうかもしれません。

消費者が本当に知りたいことは、その商品が自分にとって価値があるかであり、あたかも価値があるかのような目を引くだけの広告が作られてしまった場合、その広告の価値は逆に下がってしまうことになるのではないでしょうか。

例えば、「アドサイクル」の広告クリエイティブを人工知能に考えさせると「人工知能を活用した次世代ツール」と言った表現が提案されてしまうかもしれません。
AIは流行りですし、期待を得やすいため、確かにクリック率やコンバージョン率は上がるかもしれません。


でも、結果として多くの方をご利用後に失望させてしまうかもしれません。そもそもそういう思想ではないのですから。

従って、この両者の溝(機能の必要以上の誇張や拡大解釈を生んでしまうこと)を埋めるマーケターが必要なのです。
 
もちろん、AIの広告生成自体を否定しているわけではありません。アイデアを出し続けるというマーケターの過酷な作業負荷を減らすことには大いに貢献するでしょう。しかし、使い方によっては消費者を失望させてしまうことにもつながりかねないのです。
 
<広告クリエイティブは「商品・サービスのベクトル」>
上述の通り、商品の機能を誇張したり、拡大解釈させてしまうと商品やサービスの満足度が下がります。
この意味で「広告クリエイティブは商品やサービスの一部である」と言えるのではないでしょうか。


弊社では、クリエイティブの立ち位置を説明するために、「クリエイティブは、商品・サービスがベクトル化したもの」という表現を使います。

もう少し説明しますと、クリエイティブは誰(方向=ターゲット)にどのような価値(伝え方、コンテンツ)を届けるかというものだと思うのです。つまり、方向と力をセットに持つ=「ベクトル」のようなものであると考え、このような表現を使っております。ベクトルといえば、ターゲティングと伝える内容がセットであるニュアンスが含まれており、より適切なクリエイティブの立ち位置を表現できるのではないかと思っております。

何が好まれるかはクリエイティブの反応によって把握でき、このベクトルの方向を変えたり、表現の強弱を変えたり内容を変えることで、より伝わり、好まれるものが作れますし、場合によっては商品やサービス自体も改善することも可能ですこれが広義のクリエイティブの改善作業に他ならないのです。


だから、クリエイティブの使い方によっては、商品やそのあり方自体を再定義してしまうことにもなり、商品企画やサービスまでもが人工知能が考える世界にならない限り、このような部分を担うのは、やはり人(=マーケター)が中心だと思うわけです。

ちなみに、運用者を敢えて「マーケター」と表現するのも、この商品やサービスの一部を担うクリエイティブ改善作業を行うという意味合いにも由来しています。



<アドサイクルの根本思想>
アドサイクルの根本の思想として、「優秀なマーケターを育成する」ことができる世界を目指しております。
育成するという中でアドサイクルができることは、環境を用意することです。「誰にどのように表現すれば、伝わるのか」、「どういうフレーズがどういう反応を引き起こすのか」を、数値で検証できる環境を用意することにより、素早く成長することを可能にすると考えます。
(参考:「小さなテストを繰り返せば誰でも天才マーケターになれる」

もちろん、アドサイクルも人工知能を少しずつ取り入れます。しかし、その行き着く先は、「マーケターの右腕、かつ、補助脳」であり、マーケターの代替を目指しているわけではないのです。


テストを通して、ユーザーがどのように反応し、何を求めているかを数値で検証する道具を使いこなす新世代のマーケターが、クリエイティブを含む商品・サービスの改善業務を高度に推進できることが、「単に運用を楽にする」ことよりも重要と考えております。

以上、本日はアドサイクルの開発思想についてご紹介させていただきました。

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[広告テスト作成のコツ!]Web広告の”引きの強さ”は単語で決まる!?

いざ、「広告テストを進めよう!」と思っても、どのように進めるべきか、どんなテストをするべきかを迷われる事が多いのではないでしょうか?本ブログ記事はそのような方への1つのヒントとしてお読みいただけますと幸いです。


(1) 広告文は読まれるのでしょうか?
冒頭から何を言い出すのか、と思われるでしょうか?でも、これは大事な議論です。


Web広告の広告テストを行っている方の中で多くの方がまるでキャッチコピーをテストしているかのような捉え方をされているケースが多いと感じます。


「キャッチコピーのように」という意味は、文章ワンセットで一つの表現として考え、訴求を考える時はセットごと入れ替えるべき、と考えられていることが多いと感じます。もちろん、こういうテストも重要でないとは言いません。


しかし、ここにこだわりすぎると、何の変化で成果が上がったかもわからないことが多いですし、費用対効果も合わないことになりかねません。アイデアにも苦しむでしょう。さらには、その一発のコピーセンスで勝敗が決まってしまい、徐々に改善という方法が取りづらくなってしまいます。


苦しんでいる方のために、言い切ってみましょう。
「Web広告の広告文は、キャッチコピーではありません」


私は、そう考えています。
もちろん、ターゲティングをあまりしない形式での広告のケースと検索結果に表示される広告のように細かくターゲティングをした場合の広告での考え方やアプローチはそれぞれ異なります。


ここでお話ししているのは主に後者の話です。検索結果では、当然多くのユーザーが頭の中で何かの情報を探しています。


では、広告の文章は読まれるのでしょうか?
この答えはほぼNoであり、稀にYesと言うのが正解ではないでしょうか。


どういうことでしょうか?
私はユーザーの”ある態度変容”の前後で、読むか読まないかが変わると考えているのです。


その”ある態度変容”とは「興味を持つこと」です。


興味を持つ前は、ユーザーは文章を読んでくれません。単語を拾い読みして、興味を持つものを無意識に飛ばし飛ばしで探すのです。(あくまでも私の考え方です。)


(2) 単語を拾い読みするユーザー
ここで、住友3Mが提供している、視線予測サービス(http://solutions.3m.com/wps/portal/3M/ja_JP/VAS_APAC/Home/WhatIsVAS/,Visual Attention Software)を使って取得したヒートマップを見てみましょう。
(資金の余裕のないスタートアップのため、無償枠で利用させていただきました・・・)

図1: 検索結果画面のヒートマップ



Googleにて「転職」で検索し表示された結果を使用しています。こちらは実際のアイトラッキングのデータではなくあくまでこのソフトウェアによる予測ですが、ユーザーの視点移動を学ぶ意味では十分でしょう。


広告の中の部分部分の単語が飛び飛びで黄色く表示されていることがわかります。
このようにユーザーは単語の拾い読みをしているのです。


そこに、欲しい情報にヒットするワードやフレーズがあるかないかが、「興味を持たせる」ためにとても重要なのです。
綺麗な文章を書いても、ほとんど読まれないのです。そこにどのような単語が含まれるか。それが鍵だと思うのです。


なぜなら、Web広告は無数の文字や画像などの情報の中に表示されます。テレビ広告のように画面いっぱいを占有できるわけでもないですし、電車内広告のように自社の広告が他の広告と明確な線引きがされている状態ではないのです。


いかに、興味を抱かせるワードを盛り込むか、これが重要なのではないでしょうか。


(3) 場所による視認率の違い

図2:興味領域(AreaOfInterest)

3M社のサービスはとても興味深い示唆を提供してくれます。この図2をみてください。


今回の結果では、どこかに集中して見られているというような結果ではありませんが、ヒントが見えてきそうです。
・パス(F)(緑の表示URLの末尾文字列)が視認率が高い
・説明文(G)の視認率がタイトル(A,B,C)と同等以上
・サイトリンク(H)は思ったより視認が低い


これらは、あくまで最初の3秒の視認の結果の予測のようですが、このようなヒントを伺うことができます。


つまり、どこかが目立って強いと言う予測は出ていませんので、最初の興味を引くフレーズは、タイトル1・タイトル2・説明文・パスのいずれかに含めると良いと言えます。(今回のサンプルの結果より)


(4) 興味をひくワードとは?
では、興味を引くワードとは何でしょうか?
この答えはやっていない人は誰もわかりません。A/Bテストをして、このワードを発掘していかなければならないのです。ターゲットやタイミングや商品によっても変わるでしょう。


ただ、これでは、いろんなワードをやみくもにテストをし続けるしかないのか、ということになってしまいますので、
どういうワードをテストすれば良いのかについて私自身の考え方を記載しておきます。


私は、ポイントは以下の2つだと思っています。
ユーザーが潜在的・顕在的に脳裏に描くワード
自社のUSP(ユニーク・セリング・プロポジション)を体現するまたは想起させるワード


このクロスするワードを発掘し、興味を持たせ、サイトに訪問する誘因を作ることが、Web広告の大きな役割であると考えています。
「ユーザーが潜在的・顕在的に脳裏に描くワード」とは、文字通りではありますが、微妙な差で大きく変わる事を考えておくべきでしょう。アルファベットなのかカタカナなのか、これだけでクリック率に大きな開きが出て、クリック単価が数%変わる事があるのです。
「スニーカー」、「シューズ」、「靴」どれが適切なのか、ターゲット顧客が求めている単語はどれなのでしょうか。この辺りをターゲットごとに検証していくととても面白い知見がためられますね。


次に「USPを体現するワード」と話しました。これはとても重要です。USPはしばしば「独自の売りの提案」と訳されます。サイトの独自性は?それを提案するとしたらどのような言葉を使いますか?


ご存知の通りWebでは情報が溢れています。ユーザーは、多くのケースでどこも似たり寄ったりで特徴がないように感じてしまっています。
当たり前の事を言いますが「なぜ、このサイトに訪れないといけないのか」これを印象付けなければなりません。これは本当に当たり前なのですが、本当に意識できてい流でしょうか?
「安いですよ」というのを全員が叫んでいる中で「安いです」といっても伝わりません。例えば「生産者直仕入れのため、激安!」とすると印象は変わるでしょう。ここでは生産者直仕入れというワード(フレーズ)がユーザーにヒットするかを検証対象になりますね。


もちろん嘘があってはいけません。景品表示法などの法令遵守はもちろんのことですし、嘘や誇張があった場合、却ってユーザーを怒らせてしまいます。確かにクリック率の上昇により数%以上のコスト削減が期待できますが、そもそもその先につながらなければ意味がありません。これも当たり前のことですが、CTRをあげようと躍起になると忘れがちですので、きちんと意識をするべきことの一つです。


つまり、事実の中から、ユーザーが求めている独自性を適切に発見していくことがA/Bテストの真の目的とも言えるでしょう。時には、意外なワードが見つかることもあるかもしれません。

どんなWebマーケティングの天才も、1回や2回で成功フレーズを獲得できることはないでしょう。空いた時間でやれるだけどんどんやっていきましょう。その結果、発見したフレーズによっては、Webサイトのコンテンツを改善するきっかけにもなるかもしれません。


広告のA/Bテストは、使いこなせればマーケティングの重要な道具になると考えております。


その道具、貴社では十分に使いこなせていますでしょうか?

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Web広告でも「マイクロコピー」を実践しよう!

皆さんは、「マイクロコピーライティング」という表現を聞いたことがありますでしょうか?

  ※”Erfolg”は、ドイツ語で「成功」の意味です。



Webのマーケッターは、業務量過多になりがちで、とにかく追われています。
広告テストにかけられる時間は、どうしても少なくなってしまいます。


そうすると、やはり一発で当てたい願望や欲がどうしても出てきてしまいます。
なんとなく、思い当たる節はありませんか?


それ自体を否定はしません。テストをやっている時点で何かが発見できます。
しかし、今日は、その弊害でスルーされる「小さなテスト」の重要さを考えようという話です。


その重要さを見直すきっかけとして、「マイクロコピー」(マイクロコピーライティング)という言葉を覚えて置いておくと良いのではないかと思います。
忙しい中、テストをしようと考えた時に「あ、マイクロコピー」と思い出せれば、この弊害は大分回避できることでしょう。


※「マイクロコピーライティング」はこちらを参照してください。


マイクロコピーは、「小さなテスト」を重視します。
例えば、


~~ 抜粋 ~~
「資料を無料ダウンロード」    
変更 ↓  
「無料で資料をダウンロード」


引用元:https://www.orecon.co.jp/archives/2446
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これだけで、非常に大きなインパクト(成約率1.5倍など)をあげているという話です。


こちらでは、LPに限った話で展開されているものの、広告のテストも同様です。
とても小さな変化が、大きなインパクトにつながる場合があるのです。


例えば、カタカナと平仮名、アルファベットの違いだけ。
例えば、句読点の位置を変えただけ。


こんな小さなことで、大きくクリック率が変わることがあるのです。


失敗を許容せず、一発で当てたい、と考えてしまうと、こういうテストは中々できません。例えば、たくさん作成した中で、たまたま実施できていたとしても、その違いを認知することはできないかもしれません。


オンライン広告の場合、ユーザーは文章ではなく無意識に単語を探しています。


キーワードのインサーションで大きくカバーすることはできているかもしれませんが、ユーザーが求めていることは、その先です。


例えば、


「基本要求機能にアドオンされるメリット」、
「言語化されていない、または意識化されていない欲求」


これらを満たしてくれるフレーズや単語を探しているのです。




さぁ、広告の勝てるマイクロコピーを探しましょう。
その方法は、ユーザーの思考をトレースし、仮説を作って何度も試す(ABテストをする)他ありません。


答えは、思考の先ではなく、実践の先にあるのです。

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「小さなテストを繰り返せば、誰でもマーケティングの天才になれる!?」



「小さなテストを繰り返せば、誰でもマーケティングの天才になれる」


これは、ジェイ・エイブラハム氏(2000年に米フォーブスがコンサルタントのトップ5に選出)の言葉です。


マーケティングに関わる方ならば、何となくご理解いただけるかもしれません。


ここでは、この言葉の意味をもう少し紐解いてみましょう。

まず、マーケティングは「モノやサービスを売り続ける仕組み作りや仕掛け」と設定します。


つまり、何かモノやサービスがあり、それを売ることが必要なのですが、単に近くのお客様に話しかけて売ること(=セールス)ではなく、売り続けるための「仕組み作り」であったり「仕掛け」であるということです。


さて、このマーケティングを遂行する上では多くの課題があります。まず、セールスと異なり、顧客との対面の会話ではないので、相手がどう思っているかがわかりません。
仮にその顧客がどう思っているかわかっても、同じ方法で他の人に売れ続けるかはわかりません。つまり、仕組みにはなっていかない可能性があるのです。


従って、調査をしたり、推測をすることで、どういう風に伝えようとするかを考えなければなりません。


しかし、当然、どんな天才マーケッターも、万人の心理を見通せているわけではありません。
従って、この「推測」や「推定」の精度がマーケティングの成否を分けることになります。


でも、どうやって知るのでしょう?


例えば、マス広告など対象の顧客層の集団が大きい場合には、グループインタビューや調査に多額の費用を投下してその情報を得ることができます。


ただ、これでも誰もが高確率で「推測」や「推定」の精度を上げられるわけではありませんし、何よりお金と時間がかかってしまいます。


そして、近年、インターネット広告(Web広告)が、いよいよ主流のマーケティング手法の1つになってきました。(*)


一般に言われるWeb広告の特徴としては以下のようなものでしょう。
 ・細かいターゲティングが設定できる
 ・リアルタイムに配信、停止、変更が可能
 ・レスポンスデータを得られる


これにより、やればやるほど成果が上がるため、どうしても「運用」を行う必要が出てきましたわけです。


例えば、「女性にはこういう表現は受ける」けど、「男性には受けない」といったことがわかり、クリエイティブを変えていくなどが可能になっているのです。


さらにWeb広告では、「女性・男性」といった部分が、恐ろしく細かく設定することが可能になっています。
例えば、「30日以内にWebサイトに1度きている人」「〇〇に興味を持っている人」という形で、無数の細分化があるのです。


では、ここでこういう人にインタビューできるでしょうか?


コンタクトを取れるか、コストが見合うか、その情報を信頼できるかなどの点を考えた時に、これらは難しい選択肢になります。


そこで有効なのがABテストです。
AのパターンとBのパターンを出した時に、反応の違いを確認し、BがよければさらにBをさらにB1とB2にして、テスト、ということができます。


こうすることでおぼろげながら、何が反応を引き出せる要素なのかが見極められるようになっているのです。


これをマーケターがどんどんナレッジとして蓄えていくと、その感覚がテストをする前に徐々にわかるようになり、
より高度なテストができるようになります。


ターゲティングとクリエイティブをセットでテストが考えられるようになります。
つまり、テストを通して「誰に、何を、どのように」伝えるかが、少しずつはっきりと習得できるようになるのです。
これが、「マーケティングの天才になれる」ということではないかと思います。


ただ、現状「小さなテスト」はそれほどコストが安くありません。もちろん、グループインタビューを実施するに比べると遥かにやすいですが、それ以上にターゲティングが細かくなった今では、まだまだ追いついていないのが現状です。


アドサイクルは、その状況を改善することを目指しております。


*具体的にはインターネット広告は、日本でも、今やテレビ広告に次ぐ広告メディアになりました。
米国では今年、テレビ広告を抜くと言われています。(参照:http://www.exchangewire.jp/2016/03/10/news-us-research/)

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アドサイクルと運営会社について

はじめまして、「アドサイクルブログ」です。
今回は初のポストとなりますため、簡単に、「アドサイクル」とその開発会社について、ご紹介させて頂きます。


<「アドサイクル」とは>
アドサイクル(ad:scicle)は、運用型広告(*)のクリエイティブ改善をより素早く、簡単に行いつつ、成果の改善とナレッジの蓄積を行うことが、誰でも行えるようになることを目指し、開発・改良を続けております。


*運用型広告とはを知りたい方は、こちらをご参照ください。


ad:scicle」は
advertisement(広告)」+
science(サイエンス)」+
「cycle(改善サイクル)」を組み合わせた名称です。


つまり、「広告科学して改善し続ける」ためのツールです。



アドサイクルが目指す世界は、こんなイメージです。
・最小限の時間と労力で、クリエイティブの改善テストを実施できる
・マーケターが商品の反応を知るために、広告を1つのツールとして手軽に使える
・広告運用が辛い、大変なものではなく、楽しく有意義なものになる


<開発会社 株式会社エフォートサイエンスについて>
アドサイクルの開発は、株式会社エフォートサイエンス(https://effort-science.co.jp)が行っております。


エフォートサイエンスは、「エフォート(努力)」を「サイエンス(科学)によって支援する」ことを目指した会社です。


当社では「エフォート」を「熱意」×「行動」と捉えています。
つまり、何かをやりたい、成し遂げたい、社会を良くしたいという「熱意」が、開始され、改善され、継続されるという「行動」を伴うことで「エフォート」になります。
しかし、「熱意」を持っている方々が必ずしも、簡単に「行動」ができる、または続けられるわけではありません。
そこには色んな障壁があり、色んな失敗をして諦めてしまわれる「熱意」もたくさんあると思います。その障壁が、本当にやり尽くした結果であったり、やりたいことの正面にある壁により挫折することならば致し方ないと言えるかもしれません。

しかし、例えば、とある商品を作る事業家がいたとして、それを作ることにはなんとか成功したものの、オンラインでの販売などの経験やスキルなどがなく、売り方につまって止めてしまうなどは社会としての損失になります。


エフォートサイエンスは、このような障壁を壊したいと考えている会社です。


その最たる方法として、我々は「サイエンス(科学)」を肝として考えています。サイエンスというと、学問的であったり、非常に複雑なイメージで捉えられるかもしれませんが、我々のサイエンスの捉え方は非常にシンプルです。当社の定義するサイエンスとは「様々な個別の事象や成功体験から、共通因子を抽出し、再利用可能な仕組みにすること」です。


ですから、当社にとって、サイエンスの中で使われる統計計算の手法や人工知能などの新しい技術は手段の1つでしかありません。(もちろん、これらも様々なエフォートの結果生み出された尊い手段であり、活用し尽くしてしていきます。)
その中で、時には足し算のような算数を使い、時には高度なアルゴリズムを使い、といった形で様々な手段を複合的かつ柔軟に、できるだけシンプルに活用し、当社の考える「サイエンス」を体現して参りたいと考えています。

今回はアドサイクルとは、と開発会社について簡単にご紹介しました。今後、当ブログでは、「運用型広告のクリエイティブ」というテーマで様々な情報や考え方を紹介させていただきます。
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