アドサイクルのスローガンとその開発思想について





(1)アドサイクルのスローガン
アドサイクルは、「マーケター*の右腕、かつ、補助脳へ」をスローガンに開発を続けています。


*本ブログでは、デジタルを中心としたマーケティング、広告施策を行う方を、運用者ではなく、敢えて「マーケター」と表現しています。少々違和感があるかもしれませんが、弊社では将来すべての運用者がマーケターと呼ばれる世界を理想としているためです。


その背景としては、現在の煩雑な運用業務の中で、優秀なマーケターが100%の力を発揮できていない、と考えており、それが100%に近く、または超えるためのサポートとしての役割を担いたいという想いがあります。

日々、広告運用を行っている方の多くにはご賛同頂けるのではないかと思いますが、やるべき(やった方がいい)と考えていることの多くが実践できていないのが現状です。

従って多くのマーケターの方々は「アクションの質を維持し、実施数を増やすこと」さえできれば、成果を数%あげる自信をお持ちなのではないでしょうか?(もちろんアカウントの状況にもよりますが)

しかし、この実施はオペレーション量の高い壁によって簡単に乗り越えられるものではありません。つまり、一定ラインを超えると運用のコストパフォーマンスが非常に悪くなります。

アドサイクルは、この部分をサポートするツールです。

このオペレーションの高い壁を崩すことができれば、
単に楽になるだけではありません。以下のようなことが実現します。

・当然、成果が上がる!上司やお客様に喜ばれる!
・運用者、マーケターとして信頼される!評価が上がる!
・会社として競争力が上がる!一緒に成長できる!
・作業ではなく、マーケティングに頭と手を使える!
 -> とても楽しくなる!

最後の「
とても楽しくなる!」が最も重要だと思います。もちろん、成果が上がることも評価されることも重要ですが、楽しさは、未知の課題を次々と解決していくためのマーケターにとってのガソリンや潤滑油になるからです。また、さらに成長するためになくてはならないものです。

(2)AI進化の世界の中でもマーケターは重要な役割を担う!
もう一方で、この手のツールを聞いた際に「マーケターが不用になるツール」を期待いただく場合があります。「すべて自動化してほしい」というご期待です。しかし残念ながら、この点では現時点のアドサイクルはご期待にお応えすることは難しいです。



ただ、急速に進化する人工知能(AI)の文脈で、マーケターの仕事を代わりにやってくれるのではないかという議論も聞こえてきます。
この点で、必ずしもそうはならない(簡単ではない)と考えています。


<AI広告作成の課題を考えてみる>
例えば、広告クリエイティブを人工知能がゼロから考えるということが実現したという前提で考えてみましょう。仮に商品の形状や機能や特徴の情報を与えれば、素晴らしいクリエイティブを出してくれるようになったとします。

そうすると、そのような自動生成された広告で巷は溢れかえります。これって消費者にとってはどうなのでしょうか?

最悪なケースでは、商品の機能を超えたところで、目障りな空中戦(つまり、機能の良し悪しではなく、単に目を引いて現有機能以上によく見せてしまうことがどんどん起きてしまう現象)が起きていることになってしまうかもしれません。

消費者が本当に知りたいことは、その商品が自分にとって価値があるかであり、あたかも価値があるかのような目を引くだけの広告が作られてしまった場合、その広告の価値は逆に下がってしまうことになるのではないでしょうか。

例えば、「アドサイクル」の広告クリエイティブを人工知能に考えさせると「人工知能を活用した次世代ツール」と言った表現が提案されてしまうかもしれません。
AIは流行りですし、期待を得やすいため、確かにクリック率やコンバージョン率は上がるかもしれません。


でも、結果として多くの方をご利用後に失望させてしまうかもしれません。そもそもそういう思想ではないのですから。

従って、この両者の溝(機能の必要以上の誇張や拡大解釈を生んでしまうこと)を埋めるマーケターが必要なのです。
 
もちろん、AIの広告生成自体を否定しているわけではありません。アイデアを出し続けるというマーケターの過酷な作業負荷を減らすことには大いに貢献するでしょう。しかし、使い方によっては消費者を失望させてしまうことにもつながりかねないのです。
 
<広告クリエイティブは「商品・サービスのベクトル」>
上述の通り、商品の機能を誇張したり、拡大解釈させてしまうと商品やサービスの満足度が下がります。
この意味で「広告クリエイティブは商品やサービスの一部である」と言えるのではないでしょうか。


弊社では、クリエイティブの立ち位置を説明するために、「クリエイティブは、商品・サービスがベクトル化したもの」という表現を使います。

もう少し説明しますと、クリエイティブは誰(方向=ターゲット)にどのような価値(伝え方、コンテンツ)を届けるかというものだと思うのです。つまり、方向と力をセットに持つ=「ベクトル」のようなものであると考え、このような表現を使っております。ベクトルといえば、ターゲティングと伝える内容がセットであるニュアンスが含まれており、より適切なクリエイティブの立ち位置を表現できるのではないかと思っております。

何が好まれるかはクリエイティブの反応によって把握でき、このベクトルの方向を変えたり、表現の強弱を変えたり内容を変えることで、より伝わり、好まれるものが作れますし、場合によっては商品やサービス自体も改善することも可能ですこれが広義のクリエイティブの改善作業に他ならないのです。


だから、クリエイティブの使い方によっては、商品やそのあり方自体を再定義してしまうことにもなり、商品企画やサービスまでもが人工知能が考える世界にならない限り、このような部分を担うのは、やはり人(=マーケター)が中心だと思うわけです。

ちなみに、運用者を敢えて「マーケター」と表現するのも、この商品やサービスの一部を担うクリエイティブ改善作業を行うという意味合いにも由来しています。



<アドサイクルの根本思想>
アドサイクルの根本の思想として、「優秀なマーケターを育成する」ことができる世界を目指しております。
育成するという中でアドサイクルができることは、環境を用意することです。「誰にどのように表現すれば、伝わるのか」、「どういうフレーズがどういう反応を引き起こすのか」を、数値で検証できる環境を用意することにより、素早く成長することを可能にすると考えます。
(参考:「小さなテストを繰り返せば誰でも天才マーケターになれる」

もちろん、アドサイクルも人工知能を少しずつ取り入れます。しかし、その行き着く先は、「マーケターの右腕、かつ、補助脳」であり、マーケターの代替を目指しているわけではないのです。


テストを通して、ユーザーがどのように反応し、何を求めているかを数値で検証する道具を使いこなす新世代のマーケターが、クリエイティブを含む商品・サービスの改善業務を高度に推進できることが、「単に運用を楽にする」ことよりも重要と考えております。

以上、本日はアドサイクルの開発思想についてご紹介させていただきました。

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